2016年8月28日日曜日

脳のCTは受けているので正常のはずです。



「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」とは『古今和歌集』の藤原敏行朝臣の歌ですが、日中は暑くても朝夕にふと、秋が来てるなぁ…と感じるようになりました。
皆様、夏バテなどされませんでしたか?校正の佐々木です。


夏といえば、かき氷、ところてん、すいか、イカ、函館、花火大会、タチアオイ…そしてもう一つ。「あなたの知らない世界」!
ご存知ですか、日本テレビ系列でお盆になると放映されていた、怪異体験をドラマ化した番組。日中に放映するにしては、やけに血だらけだった記憶がありますが、小学生の頃、函館の母の実家でウキウキしながら見ていたものです。

澤木さんがブログで書かれていましたね、怪異体験。なかなかに良い語り口でしたが、実は私は怪異譚や怪談が大好物。小学生の頃から上田秋成の『雨月物語』や小泉八雲の『怪談』に手を出しておりました。最近では『新耳袋』などの実話怪談本が人気で、図書館にも配架されています。しかし、怪談は好物だけど手元にあるとちょっと怖いので(なんせ百物語形式の『新耳袋』は、全話読むと何かが起こる…なんて噂もありまして)、この手の本は図書館内で読むことにしています。いや、ホント怖いんですって(じゃぁ読むな、というツッコミはご容赦を。怖いけど読みたいんです)。


そんな私ですが、説明のつくようなつかないような妙なモノをよく見ています。


その1:大きなミミズが鎌首持ち上げて迫ってくる、まさにアナコンダばりに。
その2:小山のような大女が、早朝の繁華街の路地で寝ている。
その3:うず高く積まれた端切れに埋もれるようにして、おじいさんがミシンをかけている。
その4:真夏の日中、エアコンの室外機に透けたおじいさんが座っている。


妙なのはお前だと言われそうですが、見た記憶はどれもあるのです。1と2は小学生ですが、3と4にいたっては30代でした。


1は、新宿区内にある某国立公園の奥で遊んでいた時、ザザザーッと土やら枯葉やらを跳ね飛ばして巨大ミミズが。これに関しては「おねぇがすごい勢いで逃げてきたのは覚えてる」と弟が証言しているので、あながち白昼夢でもないのかと…。
2は、小学校からバスに乗って社会科見学に行く途中でのこと。学校を出てすぐの日本で一番有名な繁華街近くを通った時、ふと視界に入りました。ワゴン車くらいの大きさの女の人が路地で寝ているのが。ここは生活圏だったのでその後何度も通りましたが、見たのはその時一度きりでした。
3は、札幌市内にある町と同音異字な港区内の町にて。ここの名の知れた商店街を散策していた時、薄暗い屋内を埋め尽くすようにビッシリと端切れが積まれているのがチラリと視界に入りました。何だろうと通りすがりに覗き込んだ時、外光が差し込むだけの入り口間近で、おじいさんが黙々とミシンをかけていました。
4は、我が家の近所にて。暑い夏の日、家に帰ろうと自転車に乗っていた時、とある会社の駐車場に向けて据付けられてるエアコンの室外機の上に、おじいさんが腰掛けていました。暑いからでしょう、ぐったりとうなだれて。日陰もないそんなところに座りこんでいて大丈夫かなと思ったのですが、おじいさんの体の向こうに会社の壁が見えたような気がして、思わずペダルを踏む足に力を込めました。


と、なんだかどうにも説明に困る曖昧模糊とした体験談ですが、遭遇頻度としては高い方なのでしょうか?
最近はこの様な妙なモノの目撃はありませんが、ヒヤッと血の気の引く体験なら悲しいかな、頻度が上がりました。

それは、出社時間間際に目が覚めること……。

今、これが一番恐ろしいです。