2016年7月8日金曜日

謎の訪問者

澤木です。

やっと夏らしくなってきましたね!
早く外でビール飲みたいです。

夏と言えば、怪談です。

7月になったばっかだし早いんじゃないの?と思われるかもですが
早く涼しくなっておくに越したことはありません。


私は、霊感がまったくありません。
ビビリなので、夜に何も無いのにガタッ…とかいうと
「いる!!絶対そこにいる!!!!」と勝手に思ったりはしますが、
実際に目で何かを見たことはないのです。

そんな私が一度だけ体験した、
世にも奇妙なお話をしたいと思います。

お一人でご覧になる方は、背後にお気をつけて…







忘れもしない、高校1年生の初夏のことでした。
期末テストが終わり、いつもより早く帰宅した私は、
居間のソファーでそのまま眠ってしまいました。

時計はこのとき、13時ごろを指していたと思います。


しばらくして、玄関から
「ただいまー」のような誰かの声がして、目が覚めました。

「お父さんが帰ってきたんだ…そんなに眠ってしまったのか…」

と思った次の瞬間。



体がまったく動きませんでした。
目が覚めたのに、まぶたが開きません。

ソファーの上に丸くなったまま、
いわゆる「金縛り」になったのです。
意識はあるのに、何だかフワフワしているようなぼーっとするような、
不思議な感じだったのを覚えています。


居間に父が入ってきました。

私は背中を向けて眠っていたので、
顔を確認するためか、
父が覆い被さるように覗き込んできました。

まぶたは開かなかったので、
あくまで「そのような感じがした」というだけなのですが…。

そして一言。



「なんだ、寝ているのか。」




「ちがうよ!起きてるよ!」
そう言いたかったのですが、口も開きませんでした。


父が去りしばらくして、急に金縛りが解けました。
ひどく汗をかいていました。


私は飛び起きて、居間を見渡したのですが。



…父はいませんでした。


帰ってきた痕跡もなく、
時計を見ると15時ごろ。
そもそもこんな時間に父が帰宅するはずがありません。



ここで途端に、

「今の人は本当に父だったのか?」

と疑問に思いました。
誰かが帰ってきたということで何故か父と思い込んでいましたが、
さっきの声って、父の声だったか…?

ついさっきのことなのに、
うまく思い出せない。
意識ははっきりしていたはずなのに、
急に自信がなくなり怖くなりました。
何が何だか分からず、混乱。




夜になり、父(ホンモノ)が無事帰宅しました。


「お父さん、昼間家に帰ってきた?」



「え、帰ってないけど…」



何となく分かってはいましたが、
あれは父ではありませんでした。


でも確かに誰かが帰宅し、私に覆い被さり、

「寝ているのか」

と声を浴びせたのです。




あれは誰だったのでしょうか?

そもそも生きている人だったのでしょうか?


それとも……………





皆さんのもとにも、
謎の訪問者が現れるかもしれませんね。