これから宜しくお願いします。
国芳が大好きで他の展覧会でも見てはいますが、やっぱり何度見てもカッコイイし、せっかく地元でやるんだし、とガシガシ自転車漕いで行ってきました。
開館と同時に入場したので思いの外ゆったりと鑑賞することができました。ゆるゆると巡りながらも「 カッコイイなぁ。あ、これ好きなやつだぁ」と心中興奮収まらず、行きつ戻りつしながら堪能してまいりました。最後にあった肉筆画が国芳の画力を良く表していると思いました。
国芳の魅力は何かといえば、筋肉バッキバキの迫力ある武者絵も描けば、フフッと微笑んでしまう可愛らしい動物の絵も描いたりして、その振れ幅の大きさかと思います。
そして、何人もの優秀な弟子を育て上げたことからも、きっと魅力的な人物だったのだろうなぁと想像させられます。彼の系譜を引き継いだ浮世絵師は幕末明治まで続いてゆき、このうちの一人、月岡芳年も好きなのですが…この人については、また別の機会にでも。
ここで何点かお気に入りの作品を紹介しようかと思います。
もちろん館内は撮影禁止なので購入した図録より転写いたします。
猫が百面相をしています。思わず真似してみたくなる面白さです。国芳は猫好きだったそうで、楽しみながら描いている様が浮かんできます。
たいそうな 漢前じゃありませんか。役者絵は今でいうアイドルのブロマイドですが、この絵は面構えもさることながら、着物の柄がまたいかしています。猫を寄せ集めた野晒なんてTシャツの柄にしたいくらいです。
天保の改革で役者絵も贅沢品として取り締まりの対象となりました。 ムカッときたんでしょうね、国芳。「これは壁の落書きで役者絵じゃないから、文句はないだろ」とお上を皮肉って描いています。
あら、なぜか絵の中央に猫又のニャロメが。
と、語ればきりのない魅力溢れる国芳作品ですが、来月からの後編には一番のお気に入り「源頼光舘土蜘作妖怪図」が展示されます。また眼福な一日を過ごせそうです。