こんばんは。制作の小路です。
今回はまもなく開催される僕の母校「札幌市立大学 デザイン学部」の卒業研究展(以下、卒展)の宣伝をさせていただきます。
卒展公式サイト|http://diploma-design.scu.ac.jp
今年はメイングラフィックが印象的で、宣伝企画も例年よりかなり趣向を凝らしている様子。メインの展示はどのようになっているのか、僕も非常に楽しみです。
以下、市立大の卒展って美大や専門学校とは何が違うの?ということについてまとめました。
作品の写真を勝手に貼付けるのは問題なので文章だけになってしまいますが、お付き合いいただければ幸いです。
①デザイン学部の卒展とは
デザインとアートの違いとは、というと制作に携わる人間の永遠の命題ですが、ここではもう少し具体的に、札幌市立大デザイン学部と美大の卒展の違いについて。美大の卒展といえば、僕は岩見沢教育大のように絵画や立体作品等、「表現」を目的にしたアート作品がずらっと並んでいるイメージです。しかし市立大の卒展では、アート作品はおそらく全体の1割くらいしかありません。では何があるのかと言えば、名称が「卒業制作展」ではなく「卒業研究展」となっている通り、デザインやアートに関わる「研究」を展示しています。
②もう少し具体的に言うと
アートやイラスト、芸能などの文化的な内容の他、広告宣伝、街づくり、身の回りの製品や建築といった様々な分野からテーマ(抱えている問題点等)を決めて、それについて文献や実制作を通し、よりよい解決策や製品を模索する「問題解決」が市立大の「卒業研究」です。なので展示されているのは研究成果の作品と、論文をわかりやすくまとめたパネル類で半々になっています。どの作品も明確な「問題解決」を前提に作っているため、デザインやアートに詳しくない方でも楽しめる内容になっている……はずです。③過去の例
札幌の魅力を伝えるための漫画、雪国でも使いやすいベビーカー、水滴の音を用いた楽器、ゲーム機のセンサーの新しい活用法、地場書店の今後についてといった実用的な研究の他、「初音ミク」や「ロボット」「下品」など文化や嗜好についての考察などなど、多種多様な研究作品が並んでいます。ちなみに僕は「電子書籍」の研究をしました。iPadの登場で電子書籍元年だなんて言われていた時期なので、電子書籍の過去の事例、現在の状況などについて調査、分析をした論文・パネルです。
④最後に
長くなりましたが、これにて市立大卒展とはなんぞやについて終わります。全学生の作品が展示される「本展」は芸術の森の隣にある札幌市立大学キャンパスにて開催。
そこまで行くの面倒くさいよーという方は、優秀作品のみを集めた出張展示「選抜展」をぜひご覧ください。選抜展は大通美術館にて、2月24日(火)より開催です。
どちらも入場無料ですし、「本展」は豪華な装丁の図録ももらえますので、興味のある方はぜひぜひ。
長文失礼しました。
それでは。
卒展公式サイト|http://diploma-design.scu.ac.jp